本格的な梅雨空が続いていますね。こんな時期はどうしても気持ちがバシっと前向きにはなりにくいもの。そこでこの記事では、SEの図書委員がオススメする「読むと前向きになれる本」をご紹介します。

エム・フィールドのES(エンジニアリングソリューション)事業部は育成や学びに熱心に取り組んでいて、ユニークな試みをたくさん行っています。その一つに社内図書館の取り組みがあります。ボランティアの図書委員が図書館の本を管理しながら、テーマを設けて「読書月間」を開催したり、お気に入りの本を紹介するイベントを行ったりしています。


6月某日の業務後に「リーディングタイムズ」というイベントが開催されました。今までも本を紹介するイベントは開催されていたのですが、今回は、紹介する本にマッチする音楽をBGMとして流しながら、オススメの本を紹介するラジオ番組のような形式で開催されました。そのイベントのテーマの一つとして取り上げられた「読むと前向きになれる本」というテーマに沿って、図書委員がオススメする本をご紹介します。

さすがエンジニアが選ぶ本!
心が温まるストーリーや、励ましの言葉ではなく、科学的でデータや研究に基づいた
本ばかりです笑。


『良い習慣悪い習慣
〜世界No.1の心理学ブロガーが明かすあなたの行動を変えるための方法〜

図書委員ホンダが選んだのは、毎月100万アクセスを誇る心理学ブログ「PsyBlog」を主宰するイギリスの心理学者ジェレミー・ディーンの「良い習慣悪い習慣〜世界No.1の心理学ブロガーが明かすあなたの行動を変えるための方法〜」です。

ホンダは、「自分で何かを変えることができる」ということがモチベーションにつながるため、自分自身の悪癖を本を参考にして、自分で改善を試みることがよくあるそうです。(まだ治らないことも多々あるようですが笑)

この本は、まず「習慣をつくるのに21日かかるとよく聞くけど、それってホント?」という風説に対して、科学的なデータを使って説明するところから始まります。科学的なデータや実験データ!理系男子が重要視する「根拠」というやつですね。
「〇〇さんが言っていたから」という根拠のない信じ方はしない、さすが理系男子です。ちなみに、習慣を作るのに必要な日数は、平均66日というデータが出たそうです。

「無限ループからの脱出」、「習慣をつくる」、「習慣をなくす」など、目的に応じた章立てになっており、
・心理的対比:最高の状態と最悪の状態を想定して、対処法を考えるトレーニング)
・WOOP :願望(Wish)、結果(Outcome)、障害(Obstacle)、計画(Plan)の
 ステップに沿って行動すること
・実行意図(IF・THEN):目的達成のための行動を具体的に計画すること
・マインドフルネス

などの習慣作りのための具体的な手法も紹介されており、何か新しく始めたい方、今の習慣を見直したい方にはおすすめできる本です。
前向きになるための心の準備として、具体的にどのような行動を取ったら良いのか?というヒントが得られそうですね!

『嫌われる勇気

図書委員ワタナベが選んだのは、2013年に刊行された名著「嫌われる勇気」です。
続編の『幸せになる勇気』とのシリーズ累計売上は世界で600万部を超える大ベストセラーです。中田敦彦のYouTube大学や、マコなり社長など、YouTubeでご覧になった方も多いのではないでしょうか?
この本は、アドラー心理学という心理学をテーマに、哲学者と青年が対話しながら物語形式で話が進んでいく構成となっています。

日常生活での出来事や、人々が持っている考え方、価値観を取り上げ、一つ一つの例に対して、アドラー心理学ではどのように解釈するかを紹介しているので、心理学初心者にも読みやすい構成になっています。

ワタナベ曰く、次に当てはまるような人は、この本を読むことでいろんな気づきを得られるるだろうとのこと。
・普段の生活で何かしらの悩みを抱えている人
・自分を変えようとして、結局何も変えられずにいる人
・自分自身に劣等感を感じている人
この本を何度も読み返しているワタナベが、この本をオススメする理由は、

1: 自分や世間の両方を含めて浸透している考え方や価値観を変えてくれるような気づきを得られる。具体的には、「承認欲求を得ようとする取り組みは、結果として自分のためにならない」という気づきを得られました。人が何か行動する時や実現していくうえでエネルギーとしている”承認欲求=認めて欲しい、褒めてほしいという気持ち”をアドラー心理学では明確に否定しています。なぜなら、人に認めて欲しいという欲求は、結果として自分ではなく他人の人生の価値観に沿った行動つまり、他人の人生を歩ことになるという考え方は渡邊にとってとても大きな気づきだったそうです。

2: 自分の抱えている悩みが、アドラー心理学を知ることで悩みでなくなる場合がある。
前提としてオススメ理由に挙げている「悩みでなくなる場合がある」とは、「悩みが0になるということではなく、悩みが減る」という意味で挙げています。そのうえでどんな悩みが無くなった(減った)かというと、「他人にどのように思われているのかが気になる」、「他人と自分を比較したときに劣等感を感じる」という悩みが減ったそうです。これは、「課題の分離」という考え方にも通じていて、例えば、自分の振る舞いに対して他人がどのように思うかは人それぞれ。そして、他人の感じ方は自分では操作できないもの。だから、悩むだけ無駄という捉え方です。課題を分離して考えると、自分が感じている劣等感は、単なる思い込みに過ぎないということにも気づきます。

日常生活で悩みを抱えていたり現状に対する漠然とした不安を感じるときに、この本を読んでみると良いかもしれません。

ちなみに、本書のタイトル「嫌われる勇気」は、ワタナベがオススメする理由の一つでもある、「承認欲求を得ようとしない」ことから来ています。他人に褒められようとしない生き方は、逆に考えると嫌われる勇気をもつことにもなりますね。

他にも原因と結果の考え方が、一般的な解釈とは真逆の考え方で説明されていたり、今までとは全く異なる視点で、物事を見るきっかけをくれる本です。

スタンフォードの自分を変える教室

最後に紹介するのは、図書委員ヤマシナがオススメする、『スタンフォードの自分を変える教室』です。この本は、やるべきことはよくわかっているはずなのに、なぜかいつまでもできない、意志の弱い人におすすめの本です。

THE世界大学日本版によると、スタンフォード大学は世界で2位の大学に位置付けられています。1位のオックスフォード大学はイギリスの国立大学なので、スタンフォード大学は、私立大学としては世界一の大学ということになります。

https://japanuniversityrankings.jp/topics/00172/

本書はスタンフォード大学で人気になった講座の紹介という形で章が進んでいきます。
さすが世界最高位の私立総合大学!心理学、経済学、神経科学、医学の各分野から、実験結果のデータを元に自己コントロールに関する最新の見解がまとめられています。さらに、本の中で実験も紹介されているので、自分で実験を試してみることも出来ます。

ヤマシナは本書を読んで、自己コントロールの基礎である「自己認識のプロフェッショナル」になったそうです。特に「選択した瞬間を振り返る」ということをよく意識しており、例えば、「夕飯を食べ終わってから勉強をしようと思ったのに出来なかった」ことがあれば、その状況を思い出し、どんな気持ちで、どんな誘惑に負けたのかを自己分析するそうです。

え?そんな日常的なことが自己分析につながるの?と思う方もいると思いますが、そういうことの積み重ねで、「自分はどういう時にどういう判断をする」という自分の思考パターンを理解することができ、自分を俯瞰出来るようになったそうです。自己認識=自分がどういう人間かを理解するためには、自分の判断のパターン、心の癖を理解することが第一歩になるんですね。

他にも、心理学的に人はどういう行動に陥りやすいとか、神経科学の面から脳の中ではこういう時、こういうことが起こっているなど、「やらなきゃいけないのに、どうして出来ないのか」について、科学的な根拠を元に理解を深める役に立ちます。

本日は、SEの図書委員3名が、「良い習慣悪い習慣」、「嫌われる勇気」、「スタンフォードの自分を変える教室」の3冊をご紹介しました。いかがでしたでしょうか?

本格的な梅雨を迎えて鬱々とした気候の日が続きますが、そんな時こそ、前向きになれる本を読んでみるにはよい時期かもしれません。